バイオフィルムを除去してむし歯・歯周病を予防する方法は歯磨きとPMTC
皆さんこんにちは。エスト天童歯科です。
歯の表面には「バイオフィルム」と呼ばれる薄い膜が存在しているのをご存知でしょうか。
バイオフィルムの中には無数の細菌が生息しており、むし歯や歯周病の原因となっています。
しかも、バイオフィルムというのは、一般的なブラッシングだけでは除去することが難しい汚れなのです。
そこで有用なのが、日ごろの歯磨き習慣と当院でも行っている「PMTC」と呼ばれる歯のクリーニングです。
バイオフィルムを除去するための「PMTC」(歯のクリーニング)やバイオフィルムの特徴、日ごろの歯磨きでのセルフケアの方法についてお話します。
バイオフィルムとは
お口の中の「バイオフィルム」とは、歯垢に細菌が集まってできた汚れです。
歯磨きを怠ると、お風呂や洗面台などにできる、ヌメヌメした汚れがお口の中にもできます。
バイオフィルムは、細菌の塊に幕がかかっており、歯磨きだけでは除去することが難しい汚れです。
バイオフィルムは口臭の原因にもなりますので、定期的な除去をおすすめします。
バイオフィルムを除去する方法「PMTC」とは
歯のクリーニング「PMTC」を行うことでバイオフィルムやステインなど、歯ブラシによるブラッシングでは落とすことのできない汚れもきれいに除去することが可能です。
歯のクリーニングは、歯科医院で受けることができる処置で、専門的にはPMTCと呼ばれています。
PMTCとは、歯科衛生士が行うプロフェッショナルな歯のクリーニングです。
歯をきれいに磨けている自信がある方でも、自分では気づかない汚れがあるかもしれません。
バイオフィルムは目に見えない汚れなので、特に気づきにくいと言えるでしょう。
そのため、バイオフィルム除去のために、定期的にPMTCを受けることをおすすめします。
バイオフィルムは目に見えないから除去が難しい
例えば、歯垢や歯石というのは、ある程度、肉眼で確認することができますよね。
歯垢であれば半透明の汚れとして歯面に付着していますし、歯石は白い固形物として歯と歯茎の境目あたりに形成されています。
一方、バイオフィルムというのは、基本的に目で確認することはできません。
透明の幕が歯にかかっているイメージです。
それだけに、ブラッシングによって除去できているかどうかもチェックできないのです。
バイオフィルムができる過程
バイオフィルムは約72時間かけて形成されていきます。
バイオフィルムができる過程はこちらです。
- 歯磨きから8時間後→細菌が増え始める
- 48時間後→細菌の数が急激に増える
- 72時間後→バイオフィルムの完成
つまり、寝て起きてからの歯磨きは大切です。
バイオフィルムを形成させないために、就寝前や起床後の歯磨きは特に大切にしましょう。
朝ごはんを食べたら必ず歯を磨く、また、朝食を食べない日があっても歯を磨くことが大切です。
セルフケアを行うなら、歯磨き→うがい薬の流れで行う
バイオフィルムを除去するには、うがいよりも歯磨きが大切です。
忙しいからといって、歯磨きをうがいに置き換えることは避けましょう。
バイオフィルムがバリアになり、うがい薬が歯やお口に付着した細菌まで届きません。
うがい薬をセルフケアに採り入れるなら、歯磨き後の使用がおすすめです。
セルフケアを行っても定期的な除去が必要
バイオフィルムは、その名前が示す通り、細菌によって構成されている膜であるため、定期的に除去することが大切です。
セルフケアを過信していると、バイオフィルムが細菌繁殖の温床となって、むし歯や歯周病を発症させることがあるからです。
そのため、定期的に歯科医院を受診し、歯のクリーニングを受けることをおすすめします。
定期検診の目安は3~4ヶ月に一度です。
期間があいてしまったとしても、半年に一度は受診できるようにしましょう。
バイオフィルムは子どもの口にも形成される
バイオフィルムは大人のお口にだけできるものではありません。
お子さんのお口のバイオフィルムにも注意が必要です。
お子さんのお口が臭うなと思ったら、早めに歯医者でクリーニング(PMTC)を受けましょう。
当院は小児歯科も診療しています。
お子さんの歯医者デビューの目安は、歯が生えたころです。0歳の赤ちゃんでも通えます。
大人と同様、毎日のセルフケアと定期的なPMTCを行い、お子さんの歯をバイオフィルムから守ってあげてください。
まとめ
歯磨きを怠ることで歯に付着する「バイオフィルム」は肉眼で確認しにくい厄介な汚れです。
しかも、むし歯菌や歯周病菌の温床となるのですから、定期的に一掃していきたいものですよね。
バイオフィルムの除去は日ごろの歯磨きだけでは難しく、プロのクリーニングが必要です。
PMTCや定期検診で、むし歯や歯周病の予防を徹底したい人は、お気軽に当院までお越しください。
歯のクリーニングだけでなく、その他さまざまな予防処置もご提案いたします。
ご自宅のケアと当院でのケアを両立して、ご自身の歯を一生涯残せるように努めていきましょう。